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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第66章 戦う理由







「酷いよ!皆!何で無視するの!?
四人だけ食べてあたしだけ貰えないなんてあんまりだ!
半分頂戴よ!」

「ふざけんなクソメガネ。俺のだって元から少ないのに
てめぇにくれてやる分なんざ存在しねぇんだよ」

「おまえは来るのが遅かった。諦めろ」

「残念ながら君の分は無いよ。
ナナシをこれ以上働かせる訳にはいかないから、
モブリットにでも夜食を作ってもらいなさい」


リヴァイ、ミケ、エルヴィンがハンジを突き放すように言うと、
ハンジはナナシにターゲットを変え訴え始めたが・・・・
三人にパスタを分けてしまったナナシは機嫌が悪くなっていて
ハンジを無言で睨みつける。

殺気を孕んだ視線に流石のハンジも引いた。


・・・が、チッと舌打ちしたナナシは無言で
お皿にパスタの三分の一を取り分けてハンジにスライドさせた。


「良いのっ!?ありがとう、ナナシ!超優しい!」


感動しながらパスタを食べ始めたハンジを尻目に、
ナナシがポツリと「今度は誰が来ても絶対やらん」と
不機嫌そうな顔で呟いていたのをエルヴィン達の耳には
しっかり聞こえていたので、万が一誰かが来た場合は
自分達で追い返そうと心に決める。

これ以上ナナシの機嫌が悪くなって、
やってきた兵士を瞬殺されたら溜まったものではないからだ。

ナナシならやりかねないと思うくらいに、
今の彼の機嫌は決して良いものではない。




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