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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第64章 劇物







「そうか、生理現象では仕方無い。
それを一人で鎮めるのは大変だろう?丁度今、
懲罰房に発情した特別危険奇行種がいるから、
そこに行って抜いてもらってこい」

「・・・・なんだ?その『発情した特別危険奇行種』というのは・・・・」

「百聞は一見に如かず・・・・連行しろ」


いつの間にか兵士を呼び出していたエルヴィンの命令により、
有無を言わさずミケは懲罰房行きとなってしまった。

廊下でミケを見送り、部屋に戻った二人は
あれだけ騒いだにも関わらずまだ眠っているナナシの寝顔を見ながら
これからの事を思案する。


ミケという横から得物を掻っ攫うどら猫は排除した。
どうやって残りの邪魔者を排除するか考えていると
毛布を持ったモブリットが入室してきて、
エルヴィン達の姿を認めると敬礼の挨拶をする。


「お疲れ様です、団長、兵長」

「あぁ、お疲れ様モブリット。ナナシの具合はどうだい?」

「はい、熱は下がっているようですが痛みが酷いようだったので、
先程鎮痛剤を打たせて頂きました」

「ふむ、そうか・・・・」


ミケの証言と同じ・・・か。
足に痛みがあるという事は、医師の診断通り神経に
異常は無さそうだとエルヴィンは安堵する。

モブリットは報告を終えるとナナシに毛布を掛けてやり、
そこで「あれ?ミケ分隊長はどうしたんですか?」と
首を傾げた。




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