過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第64章 劇物
「ミケは・・・・」
そこまで言ってエルヴィンは口を噤む。
ハンジと同じ懲罰房行きにしたと知ったら、
モブリットはショックを受けるだろうか?
想いを寄せている相手が男と一緒だと知ったら、
エルヴィンだったら間違いなく腸が煮えくり返るほど怒る。
だが、黙っている訳にもいかないので迷いつつも
モブリットにその事を告げると、モブリットは顔面蒼白になりながら
「なんてことをっ!!」と叫んだ。
悲痛な叫びを上げたモブリットを安心させようとエルヴィンは
「大丈夫だよ」と、ある事を告げる。
「ミケからハンジに手が出せないように、
ミケには後手で手錠をしておいたから・・・」
「なんてことしたんですか、団長っ!!」
エルヴィンの言葉を遮り、モブリットとしては珍しく
声を荒らげたのでエルヴィンとリヴァイが不思議に思っていると、
彼は驚愕の事実を口にした。