過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第48章 秘められていた想い
――訓練が終わり、日が沈んだ頃、
ミケはシャワールームで一日の汗を洗い流していた。
調査兵団には風呂もあるが手っ取り早く汗を流したい場合は
シャワールームを活用していて、
そこは一人分ずつのスペースで区切られている。
静かに汗を流したい時は専らシャワールームを使用していた。
ナナシの考案した訓練は程々にきついが、
ミケとしてはまだまだイケると考えていたため、
早くエルヴィンと同じように腕輪を装着した訓練を
やりたいと思っていた。
リヴァイも同じことを思っているらしく、ナナシが早く腕輪と
新しい訓練内容を考えてくれればなと零していたくらいだ。
サッパリと汗を流し終えてスペースから出ようとした所で、
いきなり扉が開きミケは仰天した。
扉を開けたのはナナシで(というか何故ここに俺がいるとわかった!?)、
ミケの全裸を確認すると、強引に一人分のスペースに
ミケを押し戻しナナシも入ってきた。