過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第48章 秘められていた想い
「なっ!?どうした、ナナシ。一体・・・」
ナナシは服を着ているがミケは全裸で・・・
しかも互いの身体が密着するくらい近くて、
ミケは狼狽する。
「うむ、すまぬが腕輪を作るに当たって正確な身体のデータが
欲しいのだ。全裸であった方がデータを取りやすい故、
少々我慢してくれ」
そう言うとナナシはミケの肉体を頭の上から爪先の下まで、
隅々を舐めるように観察した後、突然抱きついて来たので
ミケの動揺は激しくなった。
ナナシの言い分は充分理解したが、それと身体の生理現象は
別である。
筋肉のつき具合を確かめるようにミケの身体を弄る手は
決して性的な意図を含んでいないはずなのに、
ミケは恐ろしい程に煽られてしまった。
「・・・・ナナシ・・・少し離れてくれないか」
「・・・何故だ?」
身体を密着させたナナシが上目遣いで見つめてくるだけで
ミケの理性が激しく揺らいだ。
普段無臭に近いナナシの身体から、
身体を蕩かすような甘い芳香が漂ってくる錯覚を覚える。