過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第47章 『絶世の美女』と嫉妬
「これに気休めやけど、薬入れといたわ。飲んでな?」
「・・・ありがとう、ツクモ。皆にもよろしく頼む」
薬を受け取り、ナナシは眷属達を想う。
この薬は作るのが大変で、皆で夜鍋して作ってくれたのだと思うと、
じんわり心に沁みた。
ツクモにもその気持が伝わったのか
「大好きな主に尽くすのが俺らや」と優しく笑うと
「ほな、俺はこれで・・・。くれぐれも無茶せんといてな」
と言って、静かに去って行った。
ナナシはほっこりしながらポシェットを首に掛けて、
エルヴィン達を迎えに行こうと踵を返した所で
視界に入った人物にドキッとする。