過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第36章 模擬戦
「私に鍛えられることが不満だと思う奴は、前に出ろ。
今なら相手をしてやるが、後で文句は受け付けない。
どうする?」
兵士達は仲間を互いに見遣ってアイコンタクトを取っていたようだが、
前へ出てくる者はいなかった。
先程の模擬戦が余程強烈だったのだろう。
不満はあっても、ナナシとタイマンで勝負をしようという
命知らずはいないようだった。
隙をついて襲い掛かってくる奴がいるかもしれないな、と
思いながらエルヴィンに話を纏めるよう視線を向けると、
心得たとばかりに上手く話を纏め解散となった。