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霧が晴れる頃に

第3章 夏休み後半


霧が晴れる頃に 56話 暑さ

夏祭りから2週間、8月13日。
この前の試合の反省でサーブで攻めれなかったとされL以外のプレイヤーはスパイクサーブの練習を繰り返す。
男子バレー部9名は暑さで大分へとへとだった。
「あぢぃぃ…」
いつもの爽やかさは何処へやら、現在唯一スパイクサーブができる慶はタオルで顔を拭きながら唸る。
「よおっ雨宮!なにへばってんだ!」
「休憩は5分までな」
嵐山と黄砂、そして慶。旭中きってのWSが3人並ぶとまるでビルの立ち並ぶ都会のようだ(きっと慶はスカイツリーだ)
「うっす、あ、嵐山さんサーブの時もっと高くボール投げると良いです」
「なんだぁ~先輩に指図かぁ~生意気なぁ!」
慶の頭をグリグリしながら冗談がましく言った嵐山は素直にボールを高くあげてサーブ練習に戻る。
嵐山が去ったのを見計らって慶の隣にある鞄からゴソゴソ水筒を探しに来た仁がうわごとの様に言う。
「なぁ…涼しいとこ…どっか…行こう…ぜ…」
暑さから逃れたい一心でそんなことを言ってみれば
「おぉ…行こう…」
と、返事はすぐに帰ってくる。
そんな部活中のダラダラした会話がその後の大変な事件へ導くのだった。
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