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〜Mint Candy Story〜

第35章 -冬シチュ三部作③-(青峰/宮地/木吉)


-宮地清志×先輩-



「送ってくれてありがとう。」


イルミネーションを見た帰り、
清志はわたしの家の前まで
送ってくれた。


大学に入ってから
わたしは一人暮らしをしていて、
清志がココまで来るのは2回目。


この間は家の前までだった。


「あぁ。」


清志が頷いたので、
あとはもう手をはなすだけ…。


でも、わたしは、
清志の手をはなせないでいた。


当たり前だ。


だって清志とまだ一緒にいたい…。


それに、クリスマスプレゼントも
まだ渡していない。


すっかりタイミングを
逃してしまっていた。


でも、まだ付き合ったばっかりなのに、
家に誘うとか…軽いと思われるかな…。


寒いし、清志も早く帰りたいかも…。


「すみれ…」


「なぁに?」


手は繋いだまま…
清志に名前を呼ばれ、
わたしはそのまま清志を見上げた。


「ありがとな。」


「え…?」


「今日、楽しかった。」


…‼︎


「わたしも楽しかった!」


「あの…さ…」


「ん?」


「いや…その…」


清志は何か言いたそうにしてるけど、
なかなか言い出さないので、
わたしは清志の顔を覗き込んだ。


「どうしたの?」


「…っ⁈(その顔、反則だろっ…)
だからっ‼︎これ‼︎やるっ‼︎」


…っ⁈⁈


突然清志に小さな包みを
手に持たされた。


可愛いピンクのリボンで結ばれた
小さなプレゼント…


「これ…わたしに⁇」


「他に誰がいるんすか?」


「ふふ…」


清志が敬語を使ったので、
思わず笑ってしまった。


付き合うことになったし、
もうわたしも高校を卒業しているので、
敬語を使うのはやめてもらった。


でも、付き合う前のクセもあり、
清志はたまに敬語になる。


敬語を使う清志は、
なんだか懐かしくて可愛い。


「…っ‼︎笑うなって‼︎轢くぞ‼︎」


あまり笑ってしまうと、
こうやってすぐに
清志に怒られてしまうのだけど。


「ふふ…ごめんね。開けていい?」


「あぁ。」


清志がくれた包みを開けると、
中にはネックレスが入っていた。


わたしのイニシャルのネックレスだった。


「キレイ…‼︎
こんなステキなの…もらっていいの?」


「あぁ。安物だけどな。」


そっぽ向いて清志が言う。


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