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〜Mint Candy Story〜

第33章 -冬シチュ三部作①-(青峰/宮地/木吉)


「なに笑ってんすか?」


「ん?なーんでもない♪」


わたしは星空を見上げたまま、
笑ってごまかした。


オリオン座の神話と自分を重ねて、
つい笑ってしまったなんて言えない。


「すみれさん…」


…っ⁈⁉︎


星空を見上げていると、
突然目の前に星空ではなく、
宮地の顔が目の前に現れた。


「宮地くん⁈」


目の前に立つ宮地くんに、
わたしは座ったまま、
両手で肩をギュッとされていた。


「オレ…たしかに後輩っすけど、
一年しか変わんねーのに、
そんなにガキっすか?」


「えっ?」


「近くに寄って座っても、
手が触れても手握っても…
オレのこと…なんとも思わない?」


…っ⁈



…チュ。



…っ⁈⁈


そんなことない。
ずっとドキドキしてた…
そう言いたかったのに、
言う前に宮地くんに…キスされていた。


「…っ…すんません…オレ…勝手に…」


わたしが呆然としていると、
スッと宮地くんが離れようとした。


「宮地くんっ‼︎」


わたしは思わずその腕を掴み、
わたしから離れようとする
宮地くんを引き止めた。


「な…なんとも思わないわけ…
ないじゃない‼︎
宮地くんといると…
いっつもドキドキして…
ドキドキ隠すのに必死で…」


わたしは宮地くんの腕を掴んだまま、
真っ赤な自分の顔を隠して
宮地くんの顔は見ないで告げた。


「なんで隠すんすか?
すみれさん…顔…あげて?」


宮地くんに顎あたりから、
クイッと顔をあげられてしまう。


は…恥ずかしいっ…。


「すみれさん…真っ赤…」


「だ…だって…」


思わず下を向きそうになるけど、
宮地くんに押さえられ、
宮地くんから目をはなせられない。


宮地くんの顔が、
もう一度ゆっくり近づいてくる。


わたしはそっと目を閉じた。



…チュ。


…⁇


あ…れ…?鼻に…キス?


今度はなぜだか鼻の頭にキスされた。


「すみれさん、鼻も真っ赤…。」


…っ⁈


「ちょっ‼︎もうっ‼︎」


「ははっ。
トナカイみたいでかわいいっすけど。」


「か…かわいくなんか…」


「かわいくて…オレは好きだけど。」


「え…?」


「すみれさんが…好きです。」



---End---

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