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〜Mint Candy Story〜

第20章 -年上-(黄瀬涼太)**★


しずかっちから
メールがこなくなって2週間…
それでもオレは
毎日メールを送っていた。


自分でも、
こんなにしつこかったのか…
女々しかったのか…
と、呆れるけど…
こればかりは仕方ないっス。


しずかっちのコトが、
どうしても忘れられなかった。


オレはしずかっちを泣かせたのに…
あんな無理矢理キスしたら…
普通嫌がるっスよね…。




「黄瀬くん‼︎
笠松先輩が呼んでるよ?」


「え…っ⁈」


部活中…すみれっちに
肩を叩かれ、オレは我に返った。


「黄瀬ぇぇぇっ‼︎早く来いっ‼︎」


笠松先輩がすごい形相で、
オレを呼んでいたが、
オレはぜんぜん気付いてなかった。


「こないだまで調子良かったし、
ご機嫌だったのに…何かあった?」


すみれっちにそう言われ、
オレは苦笑いするしかなかった。


その後やっぱり笠松先輩にしばかれ、
オレはどうにか練習に集中した。


練習も終盤…ミニゲームが終わり、
10分間の休憩になった時、
聞き覚えのない声がして、
オレは声のするほうを見た。


「武内監督!お久しぶりです!」


「お〜青柳か⁈久しぶりだなっ。
今何やってるんだ〜?」


「普通にサラリーマンっすよ〜。
あ!でも、バスケは続けてますよ。」


背はオレくらい…か?
ガタイのいい爽やかな感じの人が、
武内監督と話していた。


「笠松、あの人知ってるか?」


「さぁ?OBとかじゃねぇの?」


小堀先輩と笠松先輩が話していた。


「んっ⁈あの美女は誰だっ⁈」


森山先輩の声に、
皆一斉に森山先輩の視線の先を見た。


「げんげ〜〜んっ♪久しぶり〜っ♪」


武内監督を”げんげん”と呼ぶツワモノ…
体育館の入り口から、
武内監督に駆け寄ってきたのは、




しずかっち…だった。






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