第5章 止められない想い。【裏要素あり】
悠「おまたせ。……はい、水飲みな?」
悠は戻ってくると私の横に座り、私に水の入ったグラスを渡した。
渡された水を飲むと、喉が乾いていたのかとても美味しく感じた。
「……美味しい。ありがとう… 悠」
悠を見ると彼は目を細め、柔らかく微笑んでいた。
その顔がとても綺麗で私はそのまま見惚れてしまった。
悠「……何?……俺の顔、何かついてる?」
悠の手が伸びてきて、私の頬に触れる。
頬から伝わる熱がとてもいとおしく感じられた。
「ううん……その…… 悠の笑顔が綺麗だなって……///」
私の言葉に悠は困ったような笑顔になる。
悠「……何だよそれ。男が綺麗って言われてもなぁ………むしろ、お前の方が綺麗だよ。……花音?」
不意打ちをつかれた私は一瞬で顔が真っ赤に染まってしまった。
「ーーーなっ///!?」
悠は激しく動揺する私の様子をクスクスと笑いながら見ていた。
その手はまるで子どもを宥めるかのように、私の頭をポンポンと撫でている。
「も、もぅ!悠ってば………か、からかわないでっ!」
悠「からかってないよ………本当に、綺麗だよ。……心配なくらいね。」
ふと、真剣な表情で話す悠にドキリと胸が跳ねる。
「……心配って……?」
悠「前から美人だったけど、俺と付き合い出してから、更に磨きがかかったというか……綺麗になったよな?……まぁ、嬉しい半面、心配なわけ。」
そっと優しく抱き締められ、彼の腕のなかに包まれる。
私は胸の高鳴りを感じながら彼に包まれる幸せに浸った。
「そんなことないよ……私、悠に釣り合う女の子に成れるよう頑張るから…。初めてなの……誰かのために、綺麗になりたいって思ったのは。」
私の言葉に悠の抱き締める腕に力がこもる。
悠「はぁ……もう、スゲーかわいい……。どんだけ好きにさせれば気が済むの……?……別に頑張んなくていいから……花音は笑って、俺の隣にいてくれたらそれでいいんだよ。」
悠の言葉に胸がきゅんと苦しくなる