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俳優で幼馴染で初恋で。

第8章 “甘恋”と“嫉妬”


〔ドラマ〕
〔絵里:あの、私、私…。ずっと、遥斗くんのことが、好きだったの…!〕
想いを伝える絵里に、遥斗は5秒ほど固まる。
〔絵里:遥斗、くん?〕
〔遥斗:あー、まじかー。〕
〔絵里:あっ、ご、ごめんなさい。伝えたかっただけなの。ありがとう。〕
そう言って教室を出ようとする絵里の手を、遥斗が掴む。
〔遥斗:俺も。俺も好きだよ。〕
と遥斗は優しく微笑みかける。…ずるい。そんな笑顔向けられて。
〔絵里:ほん、と…?〕
〔遥斗:ほんと。だから…、俺の彼女になってください。〕
え、え…、何、その顔…。頬を赤らめて、本当に恋してるって言わざるを得ないような顔…。
私にもそんな顔しないのに。……当たり前か。蓮は、別に私のことなんて好きじゃないのだろうから。
他に好きな人が、いるのかな…。もしかして、あの人?それともあの人?と考えたらキリがない。それとも…、赤原なぎ、だったりして。自分でそう考えて、自分で傷ついてしまう。勝手に決めつけるのは良くない、よね。でも…、あんな顔、本当に恋してないとできないくらいだった。…どうか蓮の演技が凄すぎるだけでお願いします。
〔絵里:もちろん…!〕
絵里は涙を流して、遥斗に抱きつく。
…抱き付かないでほしい。
〔遥斗:良かった。〕
そうして、二人の顔は徐々に近づいていき…、口づけを交わす。
わぁぁぁぁあ!無理無理!精神的ダメージが!!覚悟はしておいたはずだけど、意外とくる…。
でも、あれはしてない。本当はしてないんだから。落ち着いて。
そこでcmが入る。
「蓮:どう?俺の演技。」
『…いいんじゃない。』
無性にイライラして、そっけない返事になる。
「蓮:ん?どうかしたの?」
『なんでもない。』
…本当のキスはしてなくて、顔は近づけてるんだよな。私でもあんな近くまでいったことないのに。最近は。
「蓮:ほんとにどうしたの?なんか変だよ?」
『別に。部屋戻る。』
「蓮:え…、ドラマは?」
『録画とってるから。後で見る。』
そう言い捨てて、私は2階にある自室へ。
ドアを閉め、ベッドにダイブする。
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