• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

▶︎抽出時間はそれぞれ◀︎【ヒロアカ】

第4章 ゴールデンドロップ



「・・理由、聞かないんですね」


「ふふ、聞いてもいいの?」

「・・・・ダメ」

くすくすと響く愛しい笑い声、胸の中がぎゅっと掴まれて捻られて痛い
死ぬほど好きです、付き合って下さい、結婚して下さい、毎日側に居て下さい、


可愛いですねを超えるひと言、ああ絶対今じゃないよな



「公安は、外部に言えない事が多いだろうし」

「・・・・ですね」

「理由は聞かなくても、ホークスに元気になって欲しいから」

温かい紅茶を淹れるくらいしかできないけど、いつでも立ち寄ってね、彼女が思い浮かべているのは陽の差し込む清らかなあの部屋






違うんです、

俺貴女を汚したいんです



あの部屋じゃない、もっと暗い場所で


紅茶の香りなんて分からないくらい俺で溶かして、絡めて、泣かせて、汗だくになりたいんです



だってあの人とは、それをシたんでしょう?





「・・やっぱ俺、お子ちゃまですかね」


「え・・!もしかして、それを気にしてるの!?」

「っはは!」

焦ったように息を飲んだ彼女に思わず吹き出す、まだ当分本心なんて見せられやしないと小さく溜息をついて


ゆっくりと開いていく茶葉のように美しく、その待ち時間のようにもどかしいこの恋の最後の一滴は、絶対に俺にくださいね



「・・ゴールデンドロップって言うらしいですよ」

「え?」

「紅茶の最後の一滴です、知ってました?」

高級茶葉の説明書きに書いてありました、静かにそう言うと彼女は感心したように呟いた


「ホークスも紅茶が好きなの?」


「何言ってんですか、貴女が好きなんですよ」

「ふふ、もう元気になったみたいだから切るね」


もどかしくて幸せで、足りなくて満たされて、
こんな風に俺を振り回したこと、いつか必ず仕返しさせてもらいますからね



「・・来週二人でご飯行きません?」

「ぜひ!」

「はは、軽いなぁ」

「ホークスには言われたくないよ」




やっぱり俺、待つのは苦手です

熱いのを注いで、一瞬で貴女を開かせて、なんなら茶殻すら残さず全部飲み込んでしまいたい


どう考えても紅茶を淹れるのには向いていない、食べたいものを真剣に考える彼女の声に耳を傾けながら、俺は自分の幼稚さに苦笑した
/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp