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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第14章 気付き始めた恋心


その騒ぎの中心で、おもちは黙り込んでいた。


轟が自分をどう思っているのか。

爆豪が自分をどう思っているのか。

今まで、そんなことを真剣に考えたことはなかった。

轟は、信頼できる大切な仲間。

爆豪は、口が悪くて、短気で、何かと突っかかってくるクラスメイト。



それだけだったはずなのに。

今、彼女の脳裏には、二人の姿が浮かんでいた。
バスの中で、自分の身体を支えてくれた轟。

木陰で、自分の指先を見つめながら、顔を赤くしていた爆豪。
どちらも、これまで深く考えずに過ごしてきた記憶だった。

けれど、女子たちの言葉を聞いた今、少しだけ違って見える。



――もし、本当にそうだとしたら。


彼女は、そっと目を伏せた。

轟に向ける気持ちは、確かに温かい。

一緒にいると安心できるし、彼の優しさに救われたこともある。


けれど、爆豪のことを考えると、なぜか別の記憶まで次々とよみがえってくる。

乱暴な口調。

不機嫌そうな顔。

誰よりも真っ直ぐで、誰よりも負けず嫌いなところ。

そして、あのときの、赤くなった顔。

思い出しただけなのに、胸の奥が、ほんの少しだけ熱くなった。


「…………」


彼女は、無意識に自分の胸元へ手を当てた。
どうして、今になってあの表情が気になるのだろう。
どうして、彼が自分を探しに来たという事実が、こんなにも心に引っかかるのだろう。

今まで気づかなかっただけで。
本当は、ずっと気になっていたのだろうか。


一つひとつの記憶が、ばらばらだったパズルのピースのようにつながり始める。

そして、最後のピースがはまろうとした、その瞬間。

「……ねえ、おもち?」


芦戸が、彼女の顔を覗き込んだ。


「もしかして……爆豪のこと、意識し始めちゃった?」


「…………っ」


不意を突かれ、彼女は目を見開いた。
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