• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第14章 気付き始めた恋心


「整った顔立ちだけでなく、表情の作り方も魅力的ですもの。普段の落ち着いた微笑みも素敵ですけれど、心から笑ったときのお顔は、また違った印象になりますわね」

「……褒めすぎじゃないかしら」

さすがの彼女も、少し困ったように頬に手を添えた。
すると、葉隠がぴょんと立ち上がる。

「いやいや、もっと自覚して! おもちちゃんが廊下を歩いてると、男子が振り返ってるの、知ってる!?」

「……そうなの?」

「そうだよ!」

「しかも、本人は全然気づいてない感じなのが、またすごいんだよね」

耳郎が呆れたように笑う。

「たまに男子と話してるのを見ると、相手が妙に緊張してるのがわかるもん」


「……私、普通に話しているだけなのだけれど」


「それが問題なんだってば!」


芦戸が即座に叫んだ。

「普通に話してるだけで、あの笑顔と声と距離感でしょ!? そりゃドキドキするって!」


「ふふっ……」


とうとう彼女は、声を立てて笑った。

普段、教室で見せるものよりもずっと柔らかく、気の抜けた笑顔だった。


その瞬間。
「…………」


女子たちの動きが、ぴたりと止まった。

「……え、待って」

芦戸が、呆然とつぶやく。

「今の笑顔、やばくない?」

「……わかる」

耳郎が小さく頷いた。

「ちょっと、心臓に悪い」

「ええ……。今のは、反則ですわ……」

八百万まで、わずかに頬を赤くしている。

「み、みんな、どうしたの?」

彼女は不思議そうに首を傾げた。
その無自覚な仕草が、さらに追い打ちをかける。


「……ダメだ。私、今日からおもち推しになる」


芦戸が真顔で宣言した。

「芦戸さん、今日からなの?」

「今日、改めて決意したの!」

「ふふふっ……!」

またしても、彼女の笑い声が部屋に響いた。
その声を聞きながら、女子たちも次々に笑い出す。


仮免試験の緊張も、将来への不安も、今だけは少しだけ忘れて。

七人の女子たちが集まった部屋には、夜が更けていくのも忘れるほど、賑やかで温かな時間が流れていた。
/ 745ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp