第14章 気付き始めた恋心
真剣な表情で自分を見つめ、迷いなく愛を告げてきた夜嵐の姿。
そして、その場にいたクラスメイトたちの反応。
最後には、思わず爆豪の背後に隠れてしまったことまで思い出してしまい、彼女は苦笑を深めた。
「まさか、あんな場所で告白されるとは思わなかったもの」
「いやいや、普通は思わないって!」
麗日が笑う。
「夜嵐くん、めちゃくちゃ真っ直ぐやったもんなぁ……」
「しかも、あの体格でしょ? 迫力がすごかった!」
「でも、真剣なのは伝わってきたわね」
蛙吹が静かに付け加えた。
「彼は、あなたのことを本当に大切に思っているのね」
「……そう、ね」
彼女は少しだけ目を伏せた。
告白そのものは、決して嫌なものではなかった。
誰かが自分を好きだと言ってくれること。
その気持ちを、あれほど真っ直ぐに伝えてくれること。
ありがたいと思う。
ただ、どう応えればいいのかは、まだわからなかった。
「……でもさ」
耳郎が、じっと彼女の顔を見つめた。
「おもちって、女っぷりが良すぎるんだよね」
「え?」
「いや、ほんとに。うちも同性だけどさ、時々おもちのこと見てると、ドキッとする時あるもん」
「……耳郎さん?」
彼女が目を瞬かせると、耳郎は少し照れくさそうに頬を掻いた。
「だって、顔が綺麗なのはもちろんだけど、話し方とか、仕草とか。なんかこう……余裕があるっていうか、大人っぽいっていうか」
「わかる!!」
芦戸が、待ってましたとばかりに身を乗り出した。
「私、おもちの顔面、超好きだわ!!」
「……顔面?」
「そう! 顔面!!」
あまりにも直球な言葉に、彼女は一瞬ぽかんとした。
「目元とか、鼻筋とか、口元とか! 全部が綺麗! しかも前髪ないのが最高! 大人っぽくて、色気があって、笑うと一気にかわいくなるの、ずるくない!?」
「ちょ、芦戸、熱量がすごいって!」
耳郎が笑いながら突っ込む。
「だって本当のことじゃん!」
「確かに……」
麗日が彼女の顔を見つめ、しみじみと頷いた。
「近くで見ると、ほんまに綺麗やもんなぁ……。肌もすごく綺麗やし、目も印象的やし」
「麗日さんまで……」
「お世辞ではありませんわ」
八百万も真剣な顔で続けた。