第21章 天女の失踪のち・・・恋の神様♡
「お酒飲んでちょっと酔っ払っちゃっただけなのに『らめ!!!秋良はわらしのなの!わらしは秋良が・・・すっごい好きなの!!!!』とかあ・・・」
愛里沙の顔が限界まで真っ赤になる。
「挙げ句には・・・秋良くんのおちんちんを『これ、わたしんだから!』・・・なんて♡きゃ!かっわいい♪」
かかかかか・・・
愛里沙がありえないほど動揺して、うつむいてしまう。耳の先まで真っ赤になって肩が震えている。
そうなのだ、あの時、媚薬だと言ったのは、単なるお酒だったというのだ。愛里沙はそれを飲んで、酔っ払っただけで、そこに『これは媚薬、一番好きな人とエッチしたくなる』という言葉でまんまとその気になってしまった・・・と?
と、いうことは?
僕のことを好きと言ったのは別に変な薬のせいではなくて・・・愛里沙の・・・本心?
「もう、認めちゃいなよ。愛里沙ちゃんは、秋良くんが、一番好き・・・なんでしょ?」
ボンボンボン!
愛里沙が全身真っ赤にして震えている。
「ちが・・・だっ・・・いや・・・」
言おうとしていることも言葉にならない。
そんな、愛里沙はとてつもなく、とてつもなく可愛らしかった。
「さあって!言いたいこと言ったし、じゃあ、今度こそ行くね!」
ひらっと風見先生が手を振る。僕と武内先生も彼女に手を振った。
「待ちなさい!!!」
愛里沙が大声を上げる。
風見先生が振り返った。
「あなただって・・・あなただって!気・・・気の迷いとか言ってたわよね・・・。小太郎先生にキスしたの・・・私、ホントは分かってるんだから!!!あんただって!本当は、本当は・・・小太郎先生のことが・・・いっっっち番好きなんじゃない!!!」
真っ赤な顔の愛里沙が、更に顔を赤くして叫んだ。
空港中に響き渡るほどの声が風見先生の心を揺らす。
いつも妖艶な仮面をつけて本心を明かさなかった先生が、愛里沙の言葉でわかりやすく動揺する。
「んな!・・・わ・・・私は別に・・・」
ああ・・・そうだ、この表情覚えがある。
あの保健室前で『キスをしたのは気の迷い』と言ってた時の
パーティーの夜、お別れするときに、酔っ払った武内先生を見つめていた時の、
その時と同じ顔だった。