第2章 熱が下がらない…《悟side》
「ん〜、やっと終わった……」
手を組んで頭上高く上げ伸びをする。
長かったな、今回の任務。
〇〇〇に会いたい
「伊地知〜僕、先に帰るから。報告書適当に書いて出しといて、よろしくぅ」
「あっ、五条さん。待っ……。はぁぁ」
〇〇〇がいるマンションに向かいながら「帰るよ」と思念を送る。
しばらくすると携帯から通知音がした。
妙に気になって確認する、と……
『今日、帰ってくる?もしそうなら今日は寮の方に戻って。ごめんね』と 〇〇〇からメッセージが……
「えっ⁈なんで⁈どうして⁈」
ザワザワする。胸のあたりがぎゅ〜と緩やかに締め付けられる。
電話の通話ボタンを押し、何度かコールしたあと…
「もしもし…」
かすれた小さい声が聞こえた。
「どうしたの?風邪引いた?」
「うん…声…あんまり…出せない…喉…痛い…」
「すぐ着くから待ってて」
「来ないで…移したくない…」
「そんなの絶対ムリ‼︎心配だし。それに移っても反転術式で治せるから問・題・ナシ」
「あはっ、そっかゴホッゴホッ…ぃたぁぁ…」
声出すの辛いのね
「なにか欲しいもの、必要なものある?」
「はぁ、じゃぁ…スポドリと…ゼリーが欲しい…」
病院行ったの?熱は?食事は食べられてる?気がかりなことを聞いていく
病院に行って急性咽頭炎との診断を受け、薬を処方してもらった。今、熱は出てないけど出る可能性はある。喉が痛くてあまり食べられないとのことだった。
「すぐ帰るから待ってて」
「うん…ありがと」
電話を切ったあと急いで必要なものと食べられそうなものをアレコレ買って玄関を開ける。
マスク姿の 〇〇〇が出迎えくれた。
姿を確認してほっとする。
抱きしめようと近づくと両手で制止された。
「あんまり近づかないで」
「なんで?」
「だって…ゴホッ」
咳するたびに顔をしかめて痛みに耐えている
「だいじょぶだよ、俺は移っても自分で治せるから。ほら、おいで。抱きしめさせて」
「おかえり、お疲れさま」
はぁぁ、落ちつくぅ安心するぅ
「ただいま」
唇と寄せるとまた制止される。
「キスはダメ」
ムっとすると
「喉…痛いの」
それだけじゃないでしょ?
もう、頑固なんだから…代わりに顔中にキスする。
『イヤ〜』と言いたいんだろうけど声が出ていない、かわいい