第33章 指輪の存在
言葉にしようとすると、喉の奥が詰まるような感覚で声が出しにくい。
「すごく楽しみにしてた。零と一緒に指輪を選んで、出来上がるのを待って……
受け取ったら、すぐに見せようと思ってた。
だけど、零が目を覚ましてくれなかったから…、
この指輪を渡すことも、一緒に着けることもできなくて…っ。
箱を見ることさえ、もう苦しくなっていった……」
どんどん声が震えていった。
零は何も言わずに私の言葉を聞いていた。
「目を覚ましてくれるって信じてたよ。本当に、信じてた。
でも……このまま目を覚まさなかったらどうしようって。
もう二度と、零と話せなかったらどうしようって……不安が消えなくて…」
ああ…、こんなこと、言わないつもりだったのに。
笑ってふざけてばっかりの自分でいたかったのに。
一度口にしてしまうと、そのときの気持ちが、次から次へと溢れてきて止まらなくなった。
涙がポタっと、こぼれ落ちた。
「やっと一緒になれたのに……。たった数ヶ月で、幸せはもう終わってしまったのかなって…」