第29章 お見舞い
「また赤井に言い寄られてるのか」
「へ?」
「さっき“赤井のところに行く”って言ってただろ」
「えっ?いや…あの……」
「どういうことだ?」
「待って?
今は感動のお目覚めシーンだから……
泣きながら抱きしめ合うとこだからね?」
「から出した話題だ。
それに、いい雰囲気を台無しにするのはいつもだろ?」
「ごめん…、まさか聴いてると思わなくて。ははは…」
「聴こえてた。ずっと」
「えっ!?嘘っ!ぜんぶ!?私の独り言が!?」
「聴こえたり、変な夢を見たり。」
「……記憶は、ある?」
「あぁ。恐らく。僕はどのくらい寝てた?」
「二ヶ月以上……」
「悪い、心配させたな」
「本当だよ……」
そっと、零を抱きしめると、零も抱きしめ返してくれた。
すっかり忘れていて、
急いでナースコールを押した。
まさか、“赤井さん”のタイミングで反応するとは思わなかった。
ちょっと、私のことよりも赤井さんに心を動かされすぎじゃない!?!?
「、ところで睦はどうしてる?
今日は預かってもらってるのか?」