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ずっと前から (降谷零/R18)

第29章 お見舞い


*


「検査の結果は問題ないと思います。とくに後遺症も見られませんね。
目覚めたばかりで混乱していたのかも知れません」


目を覚ました後、診察にきた医師はそう言った。


「そうですか…、ありがとうございました」


は僕に代わってお礼を伝えて、病室は二人きりになった。



夢…………?

どこからどこまでが夢だ?

あんなにはっきりとした夢なんかあるのか?


「、悪いが記憶を整理したい。僕はいつ怪我をしてここに?」


「えっと…結婚指輪を買いに行った日のことは覚えてる?」


「あぁ。覚えてる。指輪の内側に結婚記念日と僕たちのイニシャルを掘ってもらった」


「うん。指輪を受け取った後に記念写真を撮るって言ってたことは?」


「それも覚えてる。とのウエディング写真を撮って寝室の壁に飾ってるだろ?」


「…………写真は撮ってないよ」


「!!?」


「二人で家具を買いに行った日、わかる?指輪を買いに行った次の日、零が“マットレスが柔らかすぎてすぐ目が覚める”って言って、買い替えることになったときのこと。」


「覚えてる。がソファも買い替えたいって言って、背中に酷いアザが…───!!
!痣は!!治ったのか!?
いや、違う。痣ができたこと自体が夢か…?」


「背中の痣って……?
それってソファでしたあとの…、あの痣のこと言ってる?
それならもうとっくに治ってるよ。
ふふっ、二ヶ月以上も前だよ?」


「治った…?痣ができたことまでが現実で、悪化したのが夢…」


「あの日の午後、零は私をマンションまで送ってくれたあと、そのまま仕事に向かったよね」


「あぁ。そうだった。」


「零は……そのあとから帰ってこなかった」


「!!?」


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