第23章 満開の桜
あの日に、戻りたい。
ただ純粋に、幸福感だけで満たされていたあの日に…………
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ごめんね、零。
約束を守れないのが……
私の方だったなんて────
『私は、一分一秒でも零より長く生きる。
零に言われたとおり、何が何でも死なないし、零をおいていかない。
何があっても零の傍を離れない。
だから、もう安心して大丈夫。零はもう、一人にならないよ。』
あんなに声高らかにそう宣言しておいて、なんだか情け無いな……。
零と一緒に歳をとって、
桜並木を散歩したかった。
零は、もっと、
ゆっくりしてからこっちにきてね。
そのあいだに、
人生のパートナーを見つけてもいいよ。
私がいなくても、これから零の人生は
たくさんの人に囲まれながら過ごしてほしいから。
騒がしくて、一人の自由時間とかほとんどないくらいに。
でも、こっちにきたら
また、私だけを見て欲しいな。
おじいちゃんになった零と
若いままの私だなんて、
嬉しいでしょ?
私との思い出は、
なるべく残さないでおくね。
思い出して、
零が苦しくなるかも知れないから。
私は、すごく幸せだったよ、本当に。
零からたくさんの愛をもらった。
こんなにも大きな愛で包んでくれて、
ありがとう。
零と夫婦になれて、嬉しかった。
零…────
やっぱり、さみしいな。
もっと、一緒にいたかった。
これが、私の“最後の言葉”。
でも……、この言葉を最後にするのは零が可哀想だから、やっぱり変更するね。
零、生きて幸せになって。
あなたの頑張る姿を、ちゃんと見てるからね。
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