第23章 満開の桜
「指輪も受け取れたし、撮影の予約しようか。お店には僕が予約しておくよ。これがリスト?」
「うん。ありがと。
何ヶ所か探したからあとは零の仕事と調整できるところにしようと思って。」
「背中は治ったか?」
「忘れてた。自分では普段見えないから。2週間もあれば消えるんじゃないかな。」
「……?首の下にもアザがある。なんでそんなところに?」
「え?」
は鏡を見て痣を確認した。
胸の少し上、デコルテあたりにぶつけたような紫色の痣。
身に覚えがないようで、きょとんとしている。
「なんだろ…寝てる間にぶつけたのかな。」
「まさか、また僕か?何をしたか思い出せない…。」
「違うよ絶対。背中に痣があるから、押さないようにしてくれてるんだし。」
「そんなところ圧迫するのは僕くらいじゃないのか?」
「それはそうだけど…、そのうち治るし気にしなくていいよ。」
「写真は念のため1ヶ月後くらいにしようか。」
「そうだね。ごめん、ありがとう。」
「いや、僕が悪い。と結婚できて自制が効かなくなってる。
無意識に乱暴しているのかも知れない。
気をつけるよ。」
「乱暴なことなんて、そんなことないと思うけどなぁ…。」
* * *
「っ…!く…っ」
「んっ、あっ、零っ…!ぁあっ──!」
「はぁ…っ、、大丈夫か?」
「はぁ…はぁ…──、平気……」
「背中、見せて。悪化させてないか?」
身体を起こして、痣を確認する。
この数週間、気になって仕方がない。
背中にクッションを敷いて負担を減らしたり、を仰向けにする時間を減らしたりと工夫したところで、痣はなぜか殆ど治っていない。
それどころか違うところにも痣ができている。
恐らく、原因はこの行為のせいじゃない。
「───…、やっぱり病院に行こう。」
「えぇ…痣ができた理由きかれたくないよっ!」
「付き添うから、僕が説明する。」
「それは余計に恥ずかしい。」
「それなら知らないうちに痣になっていたと言えばいい。、頼むから。こんなに経って、なかなか治らない。何もなければそれでいいんだ。」
「……もう。分かったよ。」
───…それが、何も知らない最後の夜だった。