第19章 強盗(1)
に言いたいことは、
たくさんあった。
生きることをあきらめた表情にも
腹が立った。
それなのに、無事を確認した途端、
そんなことがどうでもよくなるほどに安堵した。
一年前の自分では、考えられなかっただろう。
まさかここまで、にのめり込むことになるなんて…。
帰宅後すぐににシャワーをすすめた。
犯人に触られ、覆い被さられたことが耐えられない。
シャワーを終えると、は静かだった。
怖かっただろうし、疲れたのだろう。
そして、目の前で人が撃たれ、ショックだったに違いない。
…──
僕は、君には何も知られず、ただのんびりと穏やかに過ごしてもらいたい。
君を危険や恐怖の中におきたくないのに…──
食事中、が口をひらいた。
「ねぇ零…。犯人の車、どうやって場所が分かったの?」
「の防犯バッチだよ。すぐに位置情報が見られるよう、コナンくんが博士に頼んでくれたんだ。」
「えっ…!コナンくんと博士にも今度お礼しなきゃだね。」
「が咄嗟にバッチを身につけてくれて助かったよ。良い判断だった。」
「ふふっ。零なら、探してくれると信じてたから。」
「そうか?その割にはあきらめた表情に見えたけど。」
「諦めてないよ!?怖すぎて変な顔になってただけ!あっ…いや、ちょっとだけ“頭でよかったぁ、痛くありませんように”とは願ったけど。でも諦めてはないっ!」
「痛くないように願ってる時点で諦めてるだろ。頭でよかった?撃たれたら即死だぞ!」
「あはは…。痛いのとか苦しいのはどうしても嫌だったから…ね?」
「ね、じゃない。あんな顔されて、僕がどれだけ………いや、いい。無事だったんだ。」
「ごめんね?怒った…?」