第17章 愛しつづけるよ ※
あまりにも幸せすぎて、急に不安になってきてしまい、どうにか残念な部分を絞り出し、自己流セルフコントロールで気持ちを落ち着ける。
大丈夫。幸せすぎじゃないっ!
だって零は今日も帰ってこれないし、
結婚式はないし、
新婚旅行もないし、
記念写真も撮れないんだから大丈夫。
これは幸せすぎじゃない。
普通、普通!
零の言う通り、アニメの見過ぎかも。何でも "フラグか?" って考えちゃう。
そんなことを思いながら歩いていると、短いクラクションが鳴った。
「久しぶりだな。」
「あ、赤井さん?」
お見合いの後、一人でふらついていたところにばったり会って以来だった。
「帰るところか?家まで送っていこう。」
「いいんですか?じゃあ、お言葉に甘えて。」
なぜか赤井さんには遠慮なく甘えてしまう。
「あの後、彼とはうまくいっているのか?」
「はい。本当に、赤井さんのおかげす。あのとき言ってくれた “君らしく、もっと自由でいい”を、しんどくなったときに何度も自分に言い聞かせています。
出来もしないのに、相手の思いを汲もうとしすぎて一人で勝手に疲れてしまうなんて、世話がないですよね。ふふっ。」
「そうか。楽になったらなよかったじゃないか。彼と結婚するのか?」
「えっ!?」
何で、知ってるの?零が言うとは思えない。結婚のことは…話していいの?内緒の方がいいの?
「あ、えっと…いや、その…あー…いつかは…?」
ダメだ、咄嗟に躱すことばが出てこなかった。もう丸わかりだ。
「くくくっ。そこまで動揺しなくてもいいだろう。コナンくんから聞いたんだ。」
「え?何でコナンくんが知って… あぁ!やっちゃった!もう自白同然!みんなの情報収集力が凄すぎて混乱します…。」
「君が幸せなら、それでいい。」
「ありがとう…ございます。」
私の勘違いじゃなければ軽くアプローチされていたと思うのに、当然のように幸せを願ってくれるなんて、本当に大人だな…。