第16章 挨拶へ
警察学校時代の仲間や幼なじみが亡くなったことを知った翌日、父に『いつ日本に戻る?』とメッセージを送った。
『来月に一時帰国する』と返事がきた。
『そのときに、降谷さんに会ってくれる?』ときいてみたら、
『急いでるのか?』と聞かれた。
『うん、急いでる。』と返事をしたら、返事が来なくなった。
大事な話に既読スルーするなぁーーーー!!!
*
その日の夜、リビングで零と映画を観ていたら、母から電話がかかってきた。
母が電話なんてめずらしい。
零に「少し電話するね」と断りを入れて、電話にでた。
「どーしたの?めずらしいね、電話。そっちまだ早朝だよね。」
『お父さんから、が結婚を急いでるみたいって聞いてね。』
「あー…うん、結婚もだけど、挨拶もまだだから、早く進めたいなって思ってるの。」
『何かあったの?』
「……ううん、何かあったわけじゃないよ。」
『今は一緒に住んでるのよね?』
「そうだよー。私のマンションで。」
『ケンカとかしてない?』
「え?ケンカ?してないよ。」
そういえばケンカしたのいつだっけ。
あれ?したことあったっけ……。
『そう。それなら良かったわ。えっと……』
「どーしたの?」
『もしかして、子どもができたのかしらと思って。』
「えぇ!?違う。それは無い。
ん?もしかしてそれを疑ってお父さん返事かえさなくなったの?」
『あら、違ったの。
ふふっ。お父さんは、それをまだ聞きたくなかったのかも知れないわね。』
「もー!それで、来月の一時帰国のときは忙しいのかな?」
『1週間くらいは日本にいるみたいだから調整できる日を聞いておくわね。』
「うん、ありがとう。」
『じゃあ、早く寝なさいね。おやすみ。』
「はーい。おやすみなさい。」