第15章 たくさんの人に囲まれる人生を
「ずっと、頑張ってきたんだね…――。
えらかったよ、すごく。」
「、ありがとう。」
「私、運がいい方なの。たぶんめっちゃ長生きするよ。」
「――そんな話を、のお父さんも言ってたな。『娘はそんなにヤワじゃ無い。昔から運がいい子だ。』って。」
「父のお墨付きだね。100歳以上生きるかも。家系的にも長寿だから。今すでに老後の暇をどう潰すか考えてるくらいだよ。」
「ははっ、どれだけ先のこと考えてるんだよ。」
「人ごとじゃないよ?運がいいってことは、近くにいる人もその影響を受けるんだからね?零も100歳以上生きることになるよ。毎日なにする?囲碁とか将棋とか卓球とか太極拳とか、今のうちに覚えておく?」
「くくくっ。平和で幸せそうな老後だな。」
「その幸せな老後に、零がいるよ。
私と一緒に、桜並木を散歩してる零が、桜を見ながら警察官の時代を思い出して“70年前は本当に苦しかったな”って懐かしむの。
私はそれを聞いて、“みんな零のこと、『ゼロ、すげーお爺ちゃんになったなぁ!』って笑いながら、頑張って生きたことを褒めてくれると思うよ”って言うの。
あと、孫やひ孫にも囲まれて、縁側に私と座って優しく微笑む零が見える。
これって見聞色の覇気……じゃなくて、予言か予見かも!こんなにはっきり見えるから間違いなさそう。」
「はははっ。妄想が具体的だな。
じゃあ、その予言を本物にするために縁側付きの家が必要だな?」
「ほんとだね!このマンション売って、早く縁側のある一軒家建てよう。桜並木の近くに。」
「気が早い。100歳までに住んでいたらいいんだろ?」
「長年住んでる縁側付きの家ってイメージなの。間違えた、イメージじゃなく予見ね。妄想じゃないよ?」
「ははっ。分かったから、それまでに建てよう。」