第15章 たくさんの人に囲まれる人生を
「……大丈夫か?」
「零……、何を言っていいのかわからない。色んな気持ちがぐちゃぐちゃになって混乱してる……。」
「急にすまない。こんな話をして。」
「うぅん、話してくれてありがとう。
いままで一人で、悲しみに耐えてきたんだね。」
「仲間がどんどん亡くなって、ヒロが死んだときは……かなり堪えた。
前に進むことでしか、もう耐え方がわからなかった。」
「どんな形であっても、頑張ってよく耐えてたよ。
零、生きていてくれてありがとう。これからは、私がずっといる。」
「あぁ、そうだな。ありがとう。傍にいてくれて。」
「私は、一分一秒でも零より長く生きる。
零に言われたとおり、何が何でも死なないし、零をおいていかない。
何があっても零の傍を離れない。
だから、もう安心して大丈夫。零はもう、一人にならないよ。」
「あぁ。ずっと傍にいてくれ。もうこれ以上は……きっと、耐えられない。もう、誤魔化して前を向くことも……」
「うん。離れないよ。必ず。
今まで、『いま死んでも悔いはない』とか、零の傷を抉るような、面白くもない軽口をたたいてごめんね。零は毎回笑ってもいなかったし、真剣だったのに、そんなことにも気付かなくて、ずっと傷付けてごめん。」
「いや、いいんだ。は知らなかったんだから、気にしなくていい。なかなか言えなくて悪かった。」
「私がいつも、零を失うことに不安を感じているから…みんながもういないこと、言えなかったよね。支えられてばっかりで、頼りなくてごめん。これからは零のパートナーとしてしっかりと零の支柱になるね。」
「ふっ。かっこいいな。
だが、パートナーじゃなく“未来の妻として”にしてくれ。その方が、嬉しい。」
「未来の妻として、零の支柱になっていい?」
「ありがとう。もう、なってくれてるよ。がいるから安心できる時間がある。幸せを感じられる。
僕も……の支柱になるよ。未来の夫として。」
「最高の夫だね。私にはもったいないくらいに。」
「それは、こっちのセリフだ。」
「零、抱きしめさせて?」
そう言って、返事もきかずに零の首に手を回して頭ごと自分の胸に包み込んだ。