第15章 たくさんの人に囲まれる人生を
*
「―――…」
「んー……な、に…?」
ようやく眠れると思って、うとうとしていたところで名前を呼ばれた。
「悪い…眠いか?」
何だろう…何でそんなに悲しそうな声してるの……?
「大丈夫だよ。どうしたの?そんなに思い詰めた声して。寂しいの?」
「……いや、今はがいる。」
今は……?
どういうこと…?幼少期の孤独とか?
それとも、何か失ったものへの寂しさ?
「零……あなたに、ここまでの傷を与えたのは、何?」
「少し…話をしてもいいか?」
「うん。いくらでも。」
そう言って、横で寝転ぶ零の身体を抱きしめた。
「僕たちが……知り合った七年前の合コン、覚えてるか?」
「もちろん。居酒屋で集まったよね。萩原くんが遅れてきて、『お婆ちゃんを助けてたら〜』って言い訳して。諸伏くんは料理上手、松田くんはちょっと怖そうで、伊達班長はおおらかで引っ張ってくれるような印象だなぁ。」
「あぁ…そうだな。今はもう、みんな、亡くなった。」
「え…………?」
何を言ってるのかすぐには理解できなかった。
みんな、亡くなった?
4人みんなが?
そんなことある?
え……わからない。なんで?
意味がわからず、固まってしまった。
「7年前に萩原が、爆発物処理班に配属され、爆弾解体中に殉職した。」
「爆弾……」
「その3年後に松田。同じ犯人の爆弾を解体していたが、大勢の命を守るために解体をやめて自らが犠牲になった。」
「犠牲に……」
「そしてヒロ。……昔、僕の幼なじみだと話したことがあったな。諸伏は、僕と同じ組織に潜入していたが、正体がバレて追い詰められ、自ら拳銃で自決した。」
「自決……」
「1年前に班長…伊達は、居眠り運転の車にはねられて亡くなった。」
「車に……」
零は、堰を切ったように話した。
なにも、言えなかった…………
零の気持ちを考えると、
あまりにも、残酷な現実で…――――