第13章 探るな危険
どうにかして零を部屋から連れ出して、夜の浜辺を二人で歩く。
「外だからジェントルマンな透さんの仮面ちゃんとかぶってね。」
これで大丈夫なはず。
ジェントルマンは外でも抱きたいとか言わないはず。
少し遠くの方に、小さな人影が見えた。
こんな真っ暗な中に…だれ?
透さんに合図しようと思ったけど、すでに気付いていたようで、じっとその人影を見ていた。
どうやら電話をしている。
こちらにはまったく気付いていなさそう。
後ろ側にまわり、ゆっくりと気配を消して近付くと、
コナンくん…―――?
微かに声が聞こえたけれど、
いつものコナンくんの声ではなかった。
大人の、男の人の声?
状況が掴めず、首を傾げながら透さんを見ると、人差し指を口に当て、静かにするように合図された。
声は聞こえるものの、何を言ってるのかまでは聞き取れない。
透さんは私をじっと見て少し考えたあと、この場を離れることにしたようで、首を振り、元来た方へ戻ろうと合図した。
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頭を整理しながら部屋に戻り、
私の中ではコナンくんが新一くんだということがより有力となった。
電話の相手はたぶん蘭ちゃん。
そして、あの声が新一くん。
声を自在に変えれるのか、変声機を使っているのかも知れない。
「、さっきのは見なかったことにしてくれ。」
だよねぇ……
これで教えてくれるはずないよねぇ。
だって、知ったら危険なんだもんねぇー!!
「うん。そうする。零をおいて、殺されるわけにはいかないから。」
「すまない…。」
でも、気になる……っ!!!
こんなもやもやしたまま放置しないでーーー!!!
*
翌日、蘭ちゃんにきいたら、
新一くんが電話で愛の言葉を伝えてくれたらしく嬉しそうにしていた。
どんなセリフだったのかは内緒にされちゃったけど、余計なお世話をした甲斐があった!
それで誰にも見られないようにあんな暗いところで電話してたんだね。
蘭ちゃんの幸せそうな顔をみると、こっちまですごく幸せ。
あ……しまった!!!
零に、恨み晴らす宣言したのにすっかり忘れてた。
なぜか零を喜ばせるだけになりそうだし、もういいかなって気持ちになるけど、宣言したからには何かしないと!
でも何をして晴らせば……?
何しても零には勝てないのに。
【探るな危険】
fin