【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第12章 ヴィラン連合の休息日
アジトのソファで死柄木弔が爪を噛み、柱に背をあずけた荼毘が煙草を燻らせている。
二人の視線が交差する空気は、文字通り一触即発だった。
「今日は俺だ。先週お前だったろ」
死柄木が掠れた声で低く吐き捨てる。
「あぁ?くだらねぇ順番守りかよ。が俺の部屋に来たがってたぜ、昨日の夜もな」
荼毘は煙を吐きながら薄く笑い、灰皿に吸い殻を押し付けた。
二人が争っている理由はただ一つ。今日の「夜の相手」をどちらにするか。
当のは、爪の手入れをしながら二人を交互に冷めた目で見やった。
愛されている自覚はある。
だが、にとって彼らは居心地のいい遊び相手であり、都合のいい体の関係でしかない。
「どっちともするわけないでしょ。今日は休息日」
があっさりとぶった切った。
「……は?」
「あ?」
固まる二人を置き去りにして、はやすりを動かす手を止めない。
「おやおや。これは見事に振られちゃったねぇ」
コンプレスは楽しげに笑いながら、本のページを捲る。
「……お前ら、よく飽きねぇな」
隣でスピナーが呆れたように吐き捨てた。
周囲の面々は、この歪な三角関係を完全に把握した上で、高みの見物を決め込んでいた。
「ぶっ、振られてやんの!」
「笑ってやるな!可哀想だろ!?」
トゥワイスが一人で大騒ぎしながら指を指す。
そこへガラッと扉が開き、トガヒミコが顔を出した。
「あれ?なになに、なんの話〜? ちゃん、だれと遊ぶの?」
「だめだめトガちゃん! まだ早い! ……いや、早くない!やっぱ大人のドロドロだから見ちゃダメ!」
「えー!私も混ぜてよー!」
「だーめ!健全な青少年の教育に悪い!」
バタバタとトガの腕を引っ張って、トゥワイスは慌ただしく部屋を出て行った。
残されたのは、不機嫌のどん底にいる死柄木と、眉間に深いシワを寄せた荼毘。