【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】
第13章 Trick or Secret 〜いつもと違う、彼の顔〜
【 04 】
「……っ、壁……壁になりたい……」
雄英高校三年、ビッグ3の天喰先輩の部屋。
ハロウィンだからと二人で作ったカボチャのプリンを囲んでいたはずなのに、先輩は今、壁に額を押しつけて小さくなっていた。
原因は、私が着てきた少しセクシーなメイドの仮装と、そこに添えた猫耳だった。
「せ、先輩……そんなに壁に向かわないでください。変でしたか……?」
「へ、変なわけないだろ……っ! 可愛すぎて……直視できないんだ……! 俺みたいなやつが、こんな可愛い姿見ていいわけない……」
真っ赤になった耳を隠しながら、ぼそぼそと呟く姿が可愛くて、私は小さく笑いながら彼の背中に近寄った。
「先輩のために着てきたんですよ? はい、プリンも出来上がりましたから、食べましょう」
「う……ありがとう……」
先輩はおそるおそる振り返ると、私の隣に腰を下ろした。
二人でプリンを食べ始めたものの、一口食べるたびに私の衣装が視界に入るらしい。先輩はスプーンを持つ手までぎこちなく、終始そわそわと落ち着かなかった。
「あ、先輩。口元にチョコついてますよ」
トッピングのチョコソースを指摘すると、先輩は「えっ!?」と飛び上がり、慌てて指先で拭った。