• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【ごちゃまぜ】SHORT STORY【ヒロアカ】【鬼滅の刃】

第13章 Trick or Secret 〜いつもと違う、彼の顔〜




【 01 】


紫色の髪にちょこんと乗った黒猫の耳カチューシャを、心操は鬱陶しそうに指先で弄くった。


​「……これ、マジで付けなきゃダメなわけ?」

​「ダメ。今夜はハロウィンだし、心操くん絶対似合うと思って買ってきたんだから」


​寮の部屋のベッドに並んで座りながらそう主張すると、彼は呆れたように深いため息を吐いた。けれど、外そうとはしないあたり、なんだかんだ優しい。

​部屋のテーブルの上には、二人で食べるために用意したハロウィンの焼き菓子やチョコレートが並んでいる。朝練や勉強で忙しい彼と、こうして部屋でまったり過ごせる時間は貴重だった。


​「はい、心操くん。クッキー食べる?」


​お皿からカボチャ型のクッキーを一枚取って差し出すと、心操は黒猫の耳を揺らしながら、だるそうに私を横目で見つめてきた。


​「……ねえ。ハロウィンって、お菓子をくれなきゃ何する日だっけ」

​「え? イタズラ……だけど」

​「そう。イタズラ」


​心操は差し出したクッキーを受け取らず、代わりに私の手首をすんなりと掴んだ。

そのままぐいっと腕を引かれ、気づけば心操の胸の中にすっぽりと収まっていた。


​「わ……っ、心操くん!?」

​「お菓子を差し出されて素直に貰うの、なんか悔しいからさ」


​耳元に降ってくる、低くて少し掠れた声。

心操は私の肩に顎を乗せると、ふわりと体に重みを預けてきた。黒猫の耳が私の頬にカサリと触れて、くすぐったい。


/ 107ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp