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キセキ

第13章 天使ですよ


ノースリーブに近い白いブラウスに
 紺のフレアスカート
シンプルな服だった
 ショートボブの髪
驚いて、目がまんまるだったが、美人な部類だと思った

「誰?」

思っていたことが声に出てしまった
 その女性は右へ左へ目を泳がす

 えと・・・

「なんでついてくるの?」

 あの・・・

「なんか用?」

畳み掛けてしまった

 あの・・・その・・・えっと
  わ、私、・・・そう!天使なんです

「はい?」

目が点になった
おかしな人と関わりになってしまったのだろうか?
いや、別に自分は何もしてない
勝手についてきたのだ
ヤバい、ちょっと可愛いけど、ストーカーか?

 天使で・・・そう!
 ちょうど、今、キャンペーン中で、
 願いを叶えようと、困っている人を募集中だったんです

それが彼女との出会いだった

彼女はその後も、色々説明してくれた

 自分は天使で
 だけど見習いで
 困っている人を助けるように神様に言われて
 それで、今ここにいて
 それで、僕に目をつけた



困っている、と、言えば困っている
ただ、変な人に関わりたくはない

僕は、黙って自分のアパートに向かって歩き始めた
無視が一番・・・

 あの!

自称天使が背中に声をかけてくる

 明日も、ここにいますから
 困っていることがあったら、言ってください
 怪しい者じゃありません

いや、怪しいって

次の日、果たして彼女はコンビニ前にいた
僕に手を振る
僕は無視して、コンビニに入った

帰り道、彼女は追いかけてきた
僕は何も言わずに、家まで帰る

窓からそっと見ると、彼女はちょっとだけ僕の部屋を見上げて
そして、帰っていった

そんなことが数日続いた

ついに根負け
僕は、彼女を、近所のファミレスに誘った

「ねえ、なんで毎日来るの?」

 私、天使ですし。
 困っている人をほっておけないですし

「俺、困っている?」

 ええ、

「なんで分かるの?」

 なんと・・・なくです

彼女は一生懸命だということは分かった
それが分かって
不覚にも、僕は
自分の悩みを、思いを話してしまった
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