第4章 Lazy Night
食事を終えると、リカは満足そうに伸びをして、
テーブルの上のタバコに手を伸ばした。
箱から1本抜き取り、咥える。
テーブルの上のジッポを取ってカチリと火をつけた。
リカも同じようにタバコを咥え、
その俺のタバコの火に顔を近づけ、煙を吸い込む。
紫煙が部屋に広がり、さっきまでのピザの匂いを上書きしていく。
「……で、その強い装備、いつ解除すんの」
「どうせ、あんたが解除させるじゃん」
「お前さ、」
「させないの?」
「……知らね」
自分の意思で振ったはずなのに。
勝負下着の本当の意味なんて怖くて聞けないくせに、
それを脱がせるの自分の役割だと彼女に言われたこと安堵してしまっている。
「あ、そうだ。相関図、私の横に『便利屋(元カレ)』って書いとくね」
「『アイス配達員』も兼任してる」
「『アイスクリーム配達員』ね」
「種別アイスクリーム、な」
「アイスミルクは敵だから」
ちゃんと選んで買ってこい、という暗黙の次回予約。
相関図には雑な肩書き。
それと一緒に次を提示されただけで安堵している自分が情けない。
自分の意思で振ったくせに、相関図とアイスの種別で一喜一憂。
俺はタバコを灰皿に押し付けて、
あいつの「強い装備」を解除するために手を伸ばした。