【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第3章 【二巡目】
翌日、ショッピングモールへ向かう三人。
四月の暖かな陽射しが降り注ぐ休日のショッピングモールは、信じられないほどの多くの人で溢れかえっていた。楽しげな家族連れ、手を繋ぐカップル、騒がしい学生の群れ。どこを見渡しても、平和そのものの光景が広がっている。
入口の大きな案内板の前に到着するなり、芦戸が楽しげに張り付いた。
「まず二階のアクセサリー見たい!そのあとコスメ! あ、クレープも食べたいなー!」
「計画性ゼロかよ」
爆豪は低く吐き捨てる。その視線は案内板ではなく、周囲の不特定多数の有象無象へと向けられていた。
エスカレーターに乗る三人。
ステップの上で透と芦戸が仲良く並び、その一段後ろに爆豪が仁王立ちで続く。すれ違う周囲の客が、ちらちらとこちらを振り返って見ていた。いかにも育ちの良さそうな女子二人と、金髪赤目の凄まじい不良面の男が一緒にいるのだ。無理もない。
芦戸が周囲の目を盗んで、小声で透の耳元にそっと耳打ちした。
「ねぇねぇ、爆豪、本当に今日ついてきたね。 もしかして、透のこと好きなんじゃない?」
芦戸の目が好奇心できらきらと光っている。
だが、地獄耳の後ろにいる男にはバッチリ聞こえている。
「聞こえてんだよピンク女」
「きゃっ、こわーい!」
芦戸はわざとらしく身をすくめてケラケラと笑う。