第1章 パーティと隅っこ 前編
低く鐘が響き渡る。閉場の時間だった。
「帰れそう、ですか?」
「……だいじょぶ〜」
「……」
僕が送る……と、色々とまずいか。
ノルバートは薄暗闇の中で生徒手帳の文字列に目を走らせ、女子寮の管理の連絡先を探した。
「またね〜〜」
迎えにきた女子寮管理の女性に彼女の世話を引き継いでから。
一人男子寮の個室にもどっても、まだ心臓は落ち着かないままだった。
なんだったんだ、今日。
知らない女の子を何回も支えて。
もたれかかられて。
しかも「ん〜〜」って。
最後は手を振ってくれて。
か、かわいかった……
そして、つい頭をよぎる。
同級生なら、また会える……のか?
いやいやいや。
咄嗟に、浮つく心を押さえつけた。
何を考えて、勘違いはやめろ! 向こうは酔ってたんだぞ!!
そんな思考の往復のせいで、いつもよりも眠るのに時間がかかってしまった。