第1章 夏灯りの約束
「……夏祭り?」
食卓の席で突然 話を振ってきた双子の姉――星良に星也は首を傾げた。
「そういえば……去年は星也さん、急な任務で来られなくなったんですよね。大きな怪我もなく帰ってきてくれたのは良かったですけど……」
「兄さまがいないのは寂しかった」
寂しそうに眉を下げる津美紀に、詞織も沈んだ声を出す。
確かに、去年は急な呼び出しがあり、直前で行けなくなってしまった。家族を優先させたい気持ちはあったが、「星也さんしか動けなくて」と言われれば行くしかない。
「仕方ないって あまり言いたくはないですけど……現実問題、星也さんや五条先生みたいな特級にしか扱えない案件は、年々 増えてるって聞きます」
味噌汁に口をつけながらこちらに視線を向ける伏黒に、「そうだね」と星也は内心で苦笑しながら頷く。
ちなみに、この後も任務が控えており、皆の顔が見たくて一度 帰ってきたのだった。
そこへ、星良がタンッとテーブルを叩く。