第1章 夏灯りの約束
「……うん。満喫したわね‼︎ 皆、やり残したことは?」
「そうですね。結構 食ったし、それなりに遊び倒したと思いますけど」
星良が振り返って確認すると、伏黒が顎に手を当てながら詞織と津美紀を見る。
「ガマちゃんがいる。ダッちゃん(脱兎)も津美紀が当ててくれた」
「よかったの? それ、一番 低い等だけど」
一等の最新型ゲーム機を当てて落ち込む詞織に代わり、津美紀が当てたものだ。
満足そうにカエルとウサギのぬいぐるみを抱える詞織を、津美紀がよしよしと撫でる。
そんな三人の様子に星良は再び うんうんと頷いた。
そして、「星也」と本日の主役である弟を呼ぶ。
「どう? 楽しかった?」
星良の問いかけに星也は夜色の瞳を一度 丸くした。次いで、詞織、伏黒、津美紀と順に見渡し、口角を上げる。
「あぁ、とても楽しかったよ」
珍しく破顔する星也に、星良も「そうね」と笑みを返した。
* * *
「なんで そういう楽しいこと、僕抜きでやっちゃうかなぁ⁉︎」
泣きそうな顔で非難してくる五条に、星也はため息を吐いた。
《 了 》