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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集

第5章 【番外編】騒がしい休日



「私は平気よ。リナリーが全部片付けてくれたから」

「……そっか」


一瞬だけ。
ラビの肩から、目に見えて力が抜けた。

それからコムリンの残骸へ視線を向ける。


「……相変わらず、容赦ねぇさ」

若干引いたような呟きに。

リナリーが、にっこりと笑った。


「何か言った?」
「何でもねぇさ」

返事だけは、異様に早かった。




――かくして。

街は、無事。

……とは、とても言えない有様になった。


ひっくり返った露店。

倒れた看板。
砕けた石畳。

そして、無残なコムリンの残骸。


「……とりあえず、被害の弁償は兄さんに請求ね」

リナリーが疲れ切った顔で言った。

「異議なし」
「賛成です」

科学班一同とアレンが、深く頷く。


「えっ!? 僕!?」
「当然です、室長!」

リーバー班長の怒声が飛んだ。


騒動が一段落し。
皆で後片付けをしていた時だった。


「そういえば、聞いてよ、みんな」

リナリーが、まだ少し興奮した様子で口を開く。

「さっき、ナンパしてきた男たちを、ティファが一喝して追い払ってくれたの。それはもう、格好よくて」

「へぇ、ティファが」

リーバー班長が感心したようにこちらを見る。


「とても頼もしかったわ。だから、つい言っちゃったのよね」

リナリーは無邪気に笑った。

「ティファが男の子だったら、惚れてたかもって」
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