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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集

第4章 【番外編】恋人のお弁当は、愛が硬い


の瞳が、ぱっと明るくなった。

「本当?」

「本当本当」

ラビは笑顔のまま頷く。

「ちゃんと食べた」

嘘ではない。

全部とは言っていない。

アレンが、複雑そうな顔でそっと視線を逸らした。

は、ほっとしたように小さく息を吐く。

「良かった……」

その顔を見た瞬間。

ラビは思った。

ああ、無理。

この笑顔のためなら、あと二回くらいは顎を犠牲にできる。

たぶん。

三回目は少し相談したい。

「ラビ、ありがとう」

が、柔らかく微笑む。

ラビは胸元を押さえた。

「……ぐっ。ストライクさ……!」

「?」

が不思議そうに首を傾げる。

その仕草すら可愛くて、ラビの決意はさらに揺らいだ。

すると、が嬉しそうに口を開く。

「……次は、もっと上手く作れるように頑張るわ」

その瞬間。

ラビの笑顔が凍り付いた。

アレンが、そっと目を伏せる。

神田の口元が、ほんの僅かに歪んだ。

「はっ」

珍しく、ほとんど笑っていた。

「待って」

ラビが真っ青な顔で一歩後退る。

「いや待って、」

「何?」

「次は……オレも、一緒に作りたい」

「一緒に?」

「そう。一緒」

必死だった。

「ほら、恋人っぽいだろ? 二人で料理するのってさ」

は少しだけ目を丸くした。
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