• テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集

第1章 【アレン番外編】それでも、君が笑うなら



「……はは」

小さく、自嘲気味に笑う。


最初は、ただ憧れだった。

強くて、優しくて、眩しくて。


けれど、いつの間にかそれだけではなくなっていた。

あの赤髪の記録者が現れてから、少しずつ何かが変わっていった。


ティファは、ラビといる時だけ違う顔をする。

笑っているのに、どこか泣きそうで。苦しそうなのに、どうしても離れられなくて。

まるで感情そのものへ呑み込まれているみたいだった。


アレンは、その顔を見るたび胸がざわついた。

自分といる時のティファは、いつも穏やかだ。柔らかくて、安心しきった顔で笑ってくれる。


けれど、ラビといる時の彼女は、あまりにも危うかった。

それが、怖かった。

いつか自分では届かない場所へ、彼女が行ってしまう気がして。


そして昨日。

とうとう、自分は追い付けなかった。

アレンは静かに窓の外を見る。

白い雪。冷たい景色。

なのに、胸の奥だけがまだ熱い。
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp