【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集
第3章 夢主親衛隊、緊急決起集会
ラビが怒鳴る。
そして、少しだけ苦笑した。
「……でも、あいつ、自分のこと後回しにし過ぎるんさ。傷付いても平気な顔するし、苦しくても一人で抱え込むし、誰かのためなら自分が壊れることにすら躊躇しねぇ」
部屋の空気が、静かになった。
それは、ファインダー達も何度も見てきた姿だった。
ラビは、真っ直ぐ前を見た。
「だからオレは、あいつが平気な顔してても信じねぇ。無理してんなら引き戻すし、危ねぇなら止める。泣きてぇ時に泣けねぇなら、泣けるまで隣にいる」
普段の軽い調子ではなかった。
その一言一言に、誤魔化しのない熱がある。
「……オレがティファを好きになった理由なんて、数え出したらキリねぇさ」
翠の瞳が、柔らかく細まる。
「でも、あいつの隣にいたいって思った理由は、一つだけ」
ラビは、少しだけ照れ臭そうに笑った。
「あいつが、誰かを救うばっかりで、自分を救うこと忘れちまいそうだったから」
沈黙。
ファインダー達は、誰も何も言えなかった。