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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集

第2章 【番外編】恋人の手料理は、森の味


やがて。

大きな深皿へ、完成したスープが盛り付けられた。

本来ならば、野菜と卵の優しい色合いが浮かぶ、温かな一皿になるはずだった。

けれど、完成した皿の上には、異様になめらかな緑色のペーストが盛られていた。

細かく刻まれ過ぎた香草が、料理全体を見事なまでに染め上げている。

見た目だけなら、洒落たソースと言えなくもない。

香草の青々しい匂いが、厨房いっぱいへ容赦なく立ち込めていた。

ティファは満足そうに頷く。

「……できたわ」

厨房が、静まり返った。

ジョニーの顔が引き攣る。

「これ……本当に、料理……?」

リナリーも笑顔を保ってはいるものの、視線がわずかに泳いでいた。

その時。

ティファが振り返った。

期待に満ちた瞳が、皆へ向けられる。

「みんなのために作ったの。……食べてみて?」

沈黙。

神田の眉間へ、深い皺が刻まれる。

そして、容赦なく口を開いた。

「おい。これ、どう見ても泥――」

「ユウ!!」

「神田!!」

次の瞬間。

ラビとアレンが同時に神田へ飛び付いた。

ラビが後ろから首へ腕を回し、アレンが全力でその口を塞ぐ。

「んぐっ!?」

「駄目です神田! 今それを言ったら、ティファが傷付くでしょう!」

「空気読め、ユウ!!」

「離せ、モヤシ! 馬鹿ウサギ!」

神田が本気で嫌そうな顔で暴れる。

ジョニーが、一歩引いた。

「何この連携怖っ」
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