【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集
第2章 【番外編】恋人の手料理は、森の味
その仕草を見た瞬間、ラビが胸元を押さえる。
「照れてる……無理。可愛い」
「ラビ」
ティファが静かに睨む。
「料理の邪魔をするなら、外へ出てもらうわ」
「手伝う! めちゃくちゃ手伝うから、それだけは勘弁して!」
慌てて言うラビに、厨房へ笑い声が広がった。
その中で。
アレンだけが、並べた皿へ静かに視線を落としていた。
「……まだ、平和ですね」
「アレン?」
ジョニーが不安そうに振り返る。
「今、何て?」
「いえ。何でもありません」
「今の聞こえ方、絶対何でもなくないよね!?」
アレンは曖昧に微笑んだだけだった。