第13章 13
バタンと扉が閉まるのを見届けてから拳をぐっと握った。
「……やった。」
まさかここで依頼をもらえるなんて…。
私の心を太陽がぱっと照らしたようだった。
「よかったですね。先ほどのお客様も柚希さんが時計を直すところを見ていらしたので、きっとあなたの腕を見込んで依頼されたんでしょうね。」
カウンターで見ていた安室さんがお皿を拭きながら声をかけてくれた。
「はい…。そうだったら、本当に嬉しいです。」
「絶対また依頼増えるよ!私も応援しているからね!あっ。でも、忙しくなったら柚希ちゃんとなかなか会えなくなるのが寂しいけど。」
梓ちゃんの言葉に嬉しくなる。
「ありがとう!忙しくてもポアロにはたくさんくるよ!だってここは私の大好きな場所だもん。」
「柚希ちゃん…。すき。」
「ふふ。私も好きだよ。」
そんな私たちの様子を、安室さんは優しく目を細めながら見守ってくれていた。
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「はぁー、おいしかったです。ありがとうございました!」
ミルクティーを飲み干した私は席を立ち、帰り支度を始めた。
「こちらこそありがとうございます。」
お会計を済ます。
「柚希さん少し手を出してください。」
私は言われたとおりに右手を差し出すと、手のひらにコロンといちごミルクの飴が1つ。
「よかったらどうぞ。」
「わぁ…。ありがとうございます!」
「修理は頭も使いますから、疲れた時にでも舐めてくださいね。」
美味しいミルクティーを飲み、楽しい時間を過ごして、安室さんの優しさに触れて、本当に今日来てよかった。
私は心がほわほわと温かいなるのを感じながら、私はポアロを後にした。