第13章 13
ピピピッーーー
意識の遠くでスマホのアラームが鳴っている。
まだ少し眠たい…。
アラーム停止ボタンをどうにか押す。
私はベッドに置いているぬいぐるみを布団の中に引きづりこんで抱きしめた。
そのまま瞼が重くなり、また意識を失いそうなった時スヌーズが先ほどより少し大きな音で鳴った。
「………起きようか…。」
布団の外は寒い。
ピッ、とエアコンのスイッチを押し部屋が暖かくなるまで布団の中にいることにした。
「…ぽちた、おはよう。今日も寒いね。」
ぬいぐるみは正式に〈ぽちた〉と名前をつけた。
あの日から私のベッドで一緒に寝ている。
ぽちたからの返事はもちろんないけど、自分でぽちたを動かす。
そうやって眠気覚ましにぽちたと遊んでいると部屋が暖かくなってきた。
カーテンを開けると今日も太陽が出ていて、いい天気になりそうだ。
私はぐーっと伸びをしてぽちたと布団を綺麗にした。
服を着替えて、キッチンに向かう。
トースターにパンをセットして焼いているうちに、私は卵、牛乳、バターを冷蔵庫から取り出した。
「よーし!作ってみよう!」
あの日安室さんが出してくれたものを思い浮かべながら作り始めた。
卵をボウルに割り入れ、泡立て器で空気を含ませるように混ぜる。
フライパンに流し込むと、ジュッ、と卵が焼かれる音が聞こえた。
形が崩れないように慎重に折りたたむ。
「……できた…。すこしだけ、焦げちゃったけど…。」
お皿に切ったミニトマトと焼けたパン、そして作ったそれを盛り付けた。
「よーし、完成!」