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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第33章 【第二十八話後R18】灯籠の下、すべてを暴いて


湯殿には白い湯気がゆるやかに立ち上り、木の香りが漂っている。
二人は身体を清めたあと、ゆっくりと湯へ身を沈めた。


「……はぁ」

思わず、安堵の息が零れる。


温かな湯が、重く疼いていた腰をじんわりと包み込んだ。


張り詰めていた身体から、少しずつ力が抜けていく。


ラビもすぐ後ろから湯船へ入り、ティファの背中を自分の胸元へ引き寄せた。


湯の中で、腕がお腹へ回る。

愛おしそうに。
けれど今度は、本当に優しく。


ティファはその腕の中で、首だけを少し後ろへ向けた。


「……ラビ」
「ん? 何さ?」

「湯船の中では……もう絶対、変なことしないでよ?」

少しだけ眉を寄せ、真面目な顔で釘を刺す。


ラビは一瞬瞳を丸めた。
それから。

「……ははっ」

観念したように、低く笑う。


「分かってるって」

濡れた銀髪をそっと後ろへ払い、露わになった首筋へ小さく口付けた。


今度は本当に、悪戯のないキスだった。


「これ以上いじめたら、明日本気で怒られそうだしな。……今は大人しく、あったまるだけにしとくさ」

「……本当に?」
「信用ねぇなぁ、オレ」


ティファはじっと彼を見る。

ラビは数秒耐えたあと、僅かに目を逸らした。


「……今は、な」
「ラビ」

「冗談だって!」

思わず零れた笑い声が、湯気の向こうへ柔らかく溶けていく。


ラビの腕が、もう一度ティファを包み込んだ。



長い夜の喧騒は、もう遠い。


今はただ、湯の温もりと。
背中に触れる彼の体温だけが、静かに二人の間へ満ちていた。

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