第24章 【第二十三話】触れていい理由
翌朝。
結局、ほとんど眠れなかった。
カーテンの隙間から、白い朝の光が差し込んでいる。それをぼんやり眺めているうちに、気付けば、また指先が唇に触れていた。
……昨夜、ここに。
思い出しかけたところで、慌てて手を下ろす。それだけで、顔が熱くなった。
のろのろと寝台を降りて鏡の前に座ると、目の下にうっすらと隈が浮いていた。
――ぜってぇ寝不足さ。
本当に、その通りになってしまった。
目元を擦ってみても、消えてくれるはずもない。頬に触れれば、肌まで少しかさついている。
……ラビは、この顔を見て、どう思うんだろう。
冷たい水で顔を洗って、クリームをいつもより丁寧に肌に馴染ませる。髪にもブラシを通して鏡の中の自分としばらく睨めっこをしてから、ようやく部屋を出た。